初期研修マッチングの履歴書や面接では、自己PRを求められることがあります。
「自己PRって何を書けばいいの?」
「長所と何が違うの?」
「部活も研究もすごい実績がない場合はどうすればいい?」
「医学生らしい自己PRって何?」
こう悩む人は多いと思います。
結論から言うと、初期研修マッチングの自己PRでは、すごい実績よりも、初期研修でどう成長できる人かが伝わることが大切です。
全国大会に出た、論文を書いた、リーダーをした、という経験がなくても大丈夫です。
自己PRで見られているのは、経験の派手さではなく、
- どんな姿勢で取り組んできたか
- 課題にどう向き合ったか
- 周囲とどう関わったか
- 初期研修でどう活かせそうか
です。
この記事では、初期研修マッチングで使える自己PRの作り方、例文、NG例を解説します。
この記事でわかること
- 初期研修マッチングで自己PRが見られる理由
- 自己PRと長所の違い
- 医学生が使いやすい自己PRの型
- 部活・実習・研究・アルバイト別の例文
- 自己PRで避けたいNG例
- 履歴書と面接での使い分け
結論:自己PRは「強み」ではなく「初期研修でどう活かすか」まで伝える
自己PRで大切なのは、単に自分の強みを言うことではありません。
たとえば、
「私の強みは責任感です」
だけでは、少し弱いです。
自己PRでは、そこからさらに、
「その責任感をどのような経験で発揮したのか」
「その経験から何を学んだのか」
「初期研修でどう活かしたいのか」
まで伝える必要があります。
つまり、自己PRは以下の流れで作ると書きやすいです。
私の強みは〇〇です。
具体的には、〇〇という経験があります。
その経験を通じて、〇〇の大切さを学びました。
初期研修でも、〇〇に活かしていきたいと考えています。
この型に沿って作ると、履歴書でも面接でも使いやすい自己PRになります。
履歴書全体の書き方を確認したい方は、初期研修マッチングの履歴書の書き方|志望理由・自己PR・提出前チェックを解説も参考にしてください。
自己PRと長所の違い
自己PRと長所は似ていますが、少し違います。
長所は、自分の性格や特徴を伝える質問です。
たとえば、
- 責任感がある
- 継続力がある
- 協調性がある
- 計画性がある
- 粘り強い
などです。
一方で、自己PRは、その長所を初期研修でどう活かせるかまで伝えるものです。
つまり、
長所:自分の良いところ
自己PR:その良いところを、初期研修でどう活かせるか
と考えるとわかりやすいです。
長所・短所の答え方は、マッチング面接で長所・短所を聞かれたときの答え方でも解説しています。
自己PRで見られていること
初期研修マッチングの自己PRでは、面接官は以下のような点を見ています。
- 自分の経験を振り返れているか
- 初期研修で成長できそうか
- チームで働けそうか
- 患者さんやスタッフと誠実に関われそうか
- 志望理由や病院選びの軸と矛盾していないか
初期研修は、知識だけでなく、報告・相談・チーム医療・患者対応・学ぶ姿勢が求められます。
そのため、自己PRでは、
「自分は優秀です」
とアピールするよりも、
「自分はこういう姿勢で学び、初期研修でもこう成長したいです」
と伝える方が自然です。
自己PRの作り方
自己PRは、いきなり文章を書こうとすると難しいです。
まずは材料を整理しましょう。
考える順番は以下です。
1. 自分の強みを1つ選ぶ
2. その強みが表れた経験を選ぶ
3. その経験で何をしたかを書く
4. そこから何を学んだかを書く
5. 初期研修でどう活かすかを書く
強みが思いつかない場合は、自己分析から始めるのがおすすめです。
病院選びの軸や自分の経験を整理したい方は、医学生の自己分析のやり方|マッチングで使える病院選びの軸を作る方法も参考になります。
自己PRの基本テンプレート
自己PRは、以下の型で作ると書きやすいです。
私の強みは〇〇です。
医学部生活では、〇〇という経験を通じて、この強みを発揮しました。
その中で、〇〇という課題がありましたが、〇〇を意識して取り組みました。
この経験から、〇〇の大切さを学びました。
初期研修でも、〇〇を活かしながら、チームの一員として積極的に学んでいきたいと考えています。
この型を使えば、部活、実習、研究、アルバイト、勉強など、どの経験でも自己PRにできます。
例文① 部活経験を使う場合
私の強みは、周囲と協力しながら継続的に取り組めることです。
医学部では部活動に所属し、練習や大会運営に継続して関わってきました。うまくいかない時期もありましたが、周囲と相談しながら練習内容を見直し、自分にできる役割を考えて行動しました。
この経験を通じて、チームの中で自分の役割を理解し、継続して取り組むことの大切さを学びました。
初期研修でも、医師だけでなく看護師、薬剤師、コメディカルの方々と協力しながら、チームの一員として責任を持って学んでいきたいと考えています。
例文② 実習経験を使う場合
私の強みは、わからないことをそのままにせず、主体的に学ぼうとする姿勢です。
臨床実習では、患者さんの病態を十分に理解できず悩むことがありました。その際、教科書やガイドラインで確認するだけでなく、指導医の先生に質問し、自分なりに整理してから翌日の実習に臨むようにしました。
この経験から、わからないことを放置せず、学び続ける姿勢の大切さを実感しました。
初期研修でも、日々の診療で疑問を持ち、上級医の先生に相談しながら、一つひとつ確実に学んでいきたいと考えています。
例文③ 研究経験を使う場合
私の強みは、粘り強く考え続けられることです。
医学部では研究活動に取り組み、思うような結果が得られない時期もありました。その中で、原因を一つずつ考え、指導教員と相談しながら方法を見直すことを意識しました。
結果がすぐに出ない中でも、仮説を立てて検証し続ける経験を通じて、粘り強く課題に向き合う姿勢を学びました。
初期研修でも、患者さんの状態を丁寧に観察し、わからないことを一つずつ確認しながら、粘り強く診療に向き合いたいと考えています。
例文④ アルバイト経験を使う場合
私の強みは、相手の立場を考えて行動できることです。
学生時代のアルバイトでは、相手が何に困っているのかを考えながら対応することを意識していました。忙しい場面でも、相手の表情や反応を見ながら、必要な説明や声かけを行うようにしていました。
この経験から、相手に合わせて伝え方を工夫することの大切さを学びました。
初期研修でも、患者さんやご家族に対してわかりやすく説明し、不安に寄り添える医師を目指したいと考えています。
自己PRで避けたいNG例
NG例① 実績だけを並べる
「部活で主将をしました」
「研究発表をしました」
「成績上位でした」
実績を書くこと自体は悪くありません。
ただし、実績だけでは自己PRとして不十分です。
大切なのは、そこから何を学び、初期研修でどう活かすかです。
NG例② 抽象的すぎる
「私は努力家です」
「私は責任感があります」
「私は協調性があります」
これだけだと、誰にでも当てはまる文章になってしまいます。
必ず具体的な経験を入れましょう。
NG例③ 病院が求める人物像とずれている
たとえば、チーム医療を重視する病院に対して、
「一人で黙々と取り組むことが得意です」
だけを強調すると、少しズレて見えることがあります。
自己PRは、自分の強みを伝えるだけでなく、その病院での初期研修にどうつながるかを意識しましょう。
志望理由とのつながりを整理したい方は、初期研修マッチングの志望理由の書き方|例文と考え方を解説も参考にしてください。
履歴書と面接での自己PRの違い
履歴書の自己PRは、短くわかりやすく書くことが大切です。
一方で、面接では履歴書に書いた内容をもとに深掘りされることがあります。
そのため、履歴書に書いた自己PRについては、
- その経験を選んだ理由
- 具体的に何をしたか
- 何が大変だったか
- 何を学んだか
- 初期研修でどう活かすか
を話せるようにしておきましょう。
面接全体の質問を確認したい方は、初期研修マッチング面接でよく聞かれる質問30選|答え方と準備方法を解説を読んでおくと安心です。
自己PRが思いつかないときの考え方
自己PRが思いつかないときは、強みから考えるより、経験から考える方が簡単です。
以下を振り返ってみましょう。
- 実習で印象に残っていること
- 部活やサークルで続けてきたこと
- 周囲から任された役割
- 失敗して改善した経験
- 誰かに感謝された経験
- 自分なりに工夫した経験
- 苦手だったことを少し克服した経験
特別な経験でなくても構いません。
自己PRは、すごい経験を見せる場ではなく、自分がどのように考え、行動し、初期研修につなげるかを伝える場です。
学生時代の経験を整理したい方は、マッチング面接で「学生時代に頑張ったこと」を聞かれたときの答え方|例文とNG回答を解説も参考になります。
まとめ:自己PRは「初期研修でどう成長できるか」を伝える
初期研修マッチングの自己PRでは、派手な実績は必要ありません。
大切なのは、
- 自分の強み
- 具体的な経験
- そこから学んだこと
- 初期研修でどう活かすか
を一貫して伝えることです。
自己PRは、履歴書だけでなく面接でも深掘りされやすい項目です。
早めに一度、自分の経験を振り返って整理しておきましょう。
自己PRや面接回答を整理したい方は、無料ワークシート一覧から、履歴書作成ワークブックや面接対策ワークシートを活用してください。

