初期研修マッチングの履歴書の書き方|志望理由・自己PR・提出前チェックを解説

履歴書・志望理由

初期研修マッチングで、履歴書やエントリーシートの提出を求められる病院は多くあります。

しかし、

「履歴書って何を書けばいいの?」
「志望理由はどこまで詳しく書くべき?」
「自己PRが思いつかない」
「手書きとPC作成、どちらがいいの?」

と悩む医学生も多いと思います。

履歴書は、ただの事務書類ではありません。

面接官が事前に読む資料であり、面接で質問されるきっかけにもなります。

つまり、履歴書は面接につながる書類です。

この記事では、初期研修マッチングにおける履歴書の書き方を、志望理由・自己PR・提出前チェックまで含めて解説します。

この記事でわかること

  • 初期研修マッチングの履歴書で見られるポイント
  • 履歴書を書く前に準備すること
  • 志望理由の書き方
  • 自己PRの考え方
  • 学生時代に頑張ったことの書き方
  • 提出前に確認すべきチェックリスト

結論:履歴書は「面接で話しやすい内容」にする

初期研修マッチングの履歴書で大切なのは、きれいな文章を書くことだけではありません。

大切なのは、面接で聞かれても自分の言葉で説明できる内容にすることです。

履歴書に書いた内容は、面接で深掘りされる可能性があります。

たとえば、

  • なぜ当院を志望したのですか
  • その経験から何を学びましたか
  • あなたの強みは研修でどう活かせますか
  • 見学で印象に残ったことは何ですか
  • 将来どのような医師になりたいですか

と聞かれることがあります。

そのため、履歴書では「良さそうな文章」を作るよりも、自分の経験・志望理由・将来像がつながっていることが大切です。

マッチング本番前にやるべきこと全体を確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

関連記事:初期研修マッチング本番前にやること|面接・志望理由・順位登録の最終チェック

まずは病院指定の書式を確認する

履歴書を書く前に、まず確認すべきなのは病院指定の書式です。

病院によって、提出書類は異なります。

たとえば、

  • 市販の履歴書でよい
  • 病院指定の履歴書がある
  • エントリーシート形式になっている
  • 手書き指定がある
  • PC入力可の書式がある
  • 写真貼付が必要
  • 成績証明書や卒業見込証明書が必要

など、病院ごとに違います。

最初に募集要項を確認し、必要書類・提出方法・締切を必ずチェックしましょう。

特に注意したいのは以下です。

  • 提出期限
  • 郵送かWeb提出か
  • 必着か消印有効か
  • 写真のサイズ
  • 手書き指定の有無
  • 印鑑の有無
  • 併せて提出する書類

どれだけ内容が良くても、提出書類の不備があると印象が悪くなります。

履歴書を書く前に、まずは募集要項をよく確認しましょう。

履歴書で見られるポイント

初期研修マッチングの履歴書では、主に以下のような点が見られます。

見られるポイント内容
基本情報氏名・連絡先・学歴などにミスがないか
志望理由なぜその病院を志望するのか
自己PRどんな強みがあるか
学生時代の経験何に取り組み、何を学んだか
将来像どんな医師を目指しているか
一貫性自己分析・志望理由・将来像がつながっているか
丁寧さ誤字脱字や書類の不備がないか

履歴書は、派手な実績をアピールするためだけの書類ではありません。

病院側は、履歴書を通して、

「この学生はどんな人なのか」
「なぜうちの病院を志望しているのか」
「初期研修でどのように成長したいのか」
「面接でどこを深掘りするか」

を見ています。

そのため、無理にすごい経験を書こうとする必要はありません。

それよりも、自分の経験を初期研修につなげて説明できることが大切です。

履歴書を書く前に準備すること

いきなり履歴書を書き始めると、内容が薄くなりやすいです。

まずは以下の3つを整理しましょう。

  1. 自己分析
  2. 病院見学メモ
  3. 志望理由の材料

① 自己分析を整理する

履歴書を書く前に、自己分析を整理しましょう。

特に大切なのは、

  • 自分の強み
  • 自分の弱み
  • 初期研修で重視したいこと
  • 将来どんな医師になりたいか
  • どんな環境で成長しやすいか

です。

自己分析ができていないと、志望理由や自己PRがぼんやりします。

逆に、自己分析ができていると、履歴書全体に一貫性が出ます。

関連記事:医学生の自己分析のやり方|マッチングで使える病院選びの軸を作る方法

② 病院見学メモを見直す

病院見学に行った場合は、見学メモを見直しましょう。

志望理由を書くときに、病院見学で感じたことはかなり重要です。

たとえば、

  • 研修医の雰囲気
  • 指導医との距離感
  • 救急外来の様子
  • カンファレンスの雰囲気
  • 手技の機会
  • 教育体制
  • 印象に残った言葉
  • 自分に合いそうだと感じた点

などです。

「貴院の教育体制に魅力を感じました」だけでは、やや抽象的です。

しかし、

「見学時に、研修医の先生が救急外来で主体的に診療し、指導医の先生と相談しながら方針を決めている姿が印象的でした」

のように書けると、具体性が出ます。

関連記事:病院見学で見るべきポイント|医学生が確認すべき質問リスト

③ 志望理由の材料を集める

志望理由を書く前に、以下を整理しましょう。

  • 自分が初期研修で重視していること
  • その病院の特徴
  • 病院見学で印象に残ったこと
  • その病院で学びたいこと
  • 将来像とのつながり

この5つが整理できると、志望理由が書きやすくなります。

志望理由は、病院の特徴を並べるだけでは弱いです。

自分の希望と病院の特徴がどう合っているかを書くことが大切です。

基本情報の書き方

履歴書の基本情報は、正確に書くことが最優先です。

確認すべき項目は以下です。

  • 氏名
  • ふりがな
  • 生年月日
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 学校名
  • 学部・学科
  • 学歴
  • 資格・免許
  • 写真

基本情報は目立たない部分ですが、ミスがあると印象が悪くなります。

特にメールアドレスや電話番号は、病院からの連絡に使われる可能性があります。

必ず間違いがないか確認しましょう。

学歴の書き方

学歴は、基本的に高校卒業から書けば問題ありません。

例:

年月学歴
20XX年3月○○高等学校 卒業
20XX年4月○○大学 医学部 医学科 入学
20XX年3月○○大学 医学部 医学科 卒業見込み

医学部の場合、卒業前であれば「卒業見込み」と書きます。

大学名・学部名・学科名は正式名称で書きましょう。

病院指定の書式がある場合は、その指示に従ってください。

資格・免許の書き方

医学生の場合、資格・免許欄に書ける内容が少ないこともあります。

書けるものがあれば、正式名称で書きましょう。

例:

  • 普通自動車第一種運転免許 取得
  • TOEIC Listening & Reading Test ○○点
  • 実用英語技能検定○級 合格

医師国家試験は、受験前であれば資格欄には通常書きません。

空欄にするのが不安な場合は、病院指定の記入例がないか確認しましょう。

資格欄は、無理に埋める必要はありません。

大切なのは、正確に書くことです。

志望理由の書き方

履歴書で最も重要な項目の一つが志望理由です。

志望理由では、以下の流れで書くと整理しやすいです。

志望理由の基本構成

  1. 自分が初期研修で重視していること
  2. その病院の特徴
  3. 病院見学で印象に残ったこと
  4. その病院でどう成長したいか

この4つを入れると、説得力が出やすくなります。

志望理由の例文

私は初期研修を通じて、救急外来での初期対応力を身につけたいと考えています。貴院では救急外来で幅広い症例を経験でき、研修医が主体的に診療に関わる機会が多い点に魅力を感じました。病院見学では、研修医の先生方が指導医の先生と相談しながら診療方針を考えている姿が印象的でした。貴院で多くの症例を経験し、将来どの診療科に進んでも必要となる初期対応力を身につけたいと考え、志望いたしました。

このように、

  • 自分の希望
  • 病院の特徴
  • 見学での具体的な経験
  • 将来へのつながり

が入ると、志望理由としてまとまりやすくなります。

志望理由の詳しい作り方は、以下の記事で解説しています。

関連記事:初期研修マッチングの志望理由の書き方|例文と考え方を解説
※ここに内部リンクを入れる

自己PRの書き方

自己PRでは、自分の強みを初期研修にどう活かせるかを書きましょう。

大切なのは、強みを言うだけで終わらせないことです。

自己PRの基本構成

  1. 自分の強み
  2. その強みが表れた経験
  3. そこから学んだこと
  4. 初期研修でどう活かすか

たとえば、

「私の強みは責任感です」

だけでは少し弱いです。

それよりも、

「部活動で後輩指導を担当し、相手に合わせて伝え方を変えることの大切さを学びました。この経験を活かし、初期研修でもチームの一員として周囲と連携しながら診療に取り組みたいです」

のように、経験と研修につなげると伝わりやすくなります。

自己PRで使いやすい強みの例

  • 継続力
  • 責任感
  • 協調性
  • 主体性
  • 粘り強さ
  • 計画性
  • 周囲を見て動く力
  • 学び続ける姿勢
  • コミュニケーション力

ただし、強みは何でもいいわけではありません。

大切なのは、自分の経験で説明できる強みを選ぶことです。

面接で深掘りされたときに話せる内容にしましょう。

学生時代に頑張ったことの書き方

履歴書やESでは、「学生時代に頑張ったこと」を聞かれることがあります。

ここで大切なのは、実績の大きさではありません。

面接官が知りたいのは、

  • 何に取り組んだのか
  • どんな工夫をしたのか
  • 何を学んだのか
  • その経験を研修でどう活かすのか

です。

書きやすいテーマ

  • 部活動
  • アルバイト
  • 研究
  • 実習
  • 委員会活動
  • ボランティア
  • 勉強
  • 趣味の継続
  • チームで取り組んだ経験

医学部生の場合、部活動や実習、研究などは書きやすいテーマです。

ただし、内容は盛りすぎないようにしましょう。

面接で聞かれても自然に話せる範囲で書くことが大切です。

学生時代に頑張ったことの例文

私は部活動で後輩指導に力を入れました。最初は自分の経験をそのまま伝えていましたが、後輩によって理解しやすい説明や練習方法が異なることに気づきました。そのため、一人ひとりの課題を確認し、伝え方を変えるようにしました。この経験から、相手に合わせて関わることの重要性を学びました。初期研修でも、患者さんや医療スタッフとの関わりの中で、相手に合わせたコミュニケーションを意識したいと考えています。

このように、経験を初期研修につなげると、履歴書全体に一貫性が出ます。

長所・短所の書き方

長所・短所を書く欄がある場合は、面接で深掘りされる可能性があります。

長所は、自己PRと同じように経験とセットで書きましょう。

短所は、ただ弱点を書くのではなく、改善のために意識していることまで書くのがポイントです。

短所の書き方の例

私の短所は、慎重に考えすぎて行動が遅くなることがある点です。そのため、重要な判断では確認を大切にしつつ、期限を決めて行動に移すことを意識しています。初期研修でも、必要な報告・相談を行いながら、主体的に動けるよう努めたいと考えています。

短所では、自分を悪く見せすぎる必要はありません。

ただし、

「短所はありません」

のように書くのは避けた方が無難です。

自分の課題を理解し、改善しようとしている姿勢を伝えましょう。

趣味・特技の書き方

趣味・特技は軽く見られがちですが、面接で会話のきっかけになることがあります。

無理に医学と関係づける必要はありません。

ただし、面接で聞かれても話せる内容を書きましょう。

例:

  • ランニング
  • 読書
  • 筋トレ
  • 料理
  • 旅行
  • 楽器
  • スポーツ
  • 写真
  • 映画鑑賞

趣味・特技は、人柄が伝わる部分です。

ただ単語だけを書くより、

「ランニング:週に2〜3回走っています」

のように少し具体性を入れると自然です。

証明写真で気をつけること

履歴書には証明写真が必要なことが多いです。

写真は第一印象に関わるため、できればきちんと準備しましょう。

確認したいポイントは以下です。

  • 指定サイズに合っているか
  • スーツまたは清潔感のある服装か
  • 髪型が整っているか
  • 背景がシンプルか
  • 写真が古すぎないか
  • Web提出の場合、画質が悪くないか

証明写真は、写真館で撮るのが安心です。

スピード写真でも問題ない場合はありますが、表情や明るさに注意しましょう。

手書きとPC作成はどちらがいい?

手書きとPC作成は、まず病院の指定に従いましょう。

病院が手書きを指定している場合は手書き。
PC入力可の場合はPC作成でも問題ありません。

指定がない場合は、読みやすさを優先しましょう。

手書きの場合は、

  • 丁寧に書く
  • 修正液を使わない
  • 黒のボールペンを使う
  • 文字の大きさをそろえる
  • 余白を意識する

PC作成の場合は、

  • フォントを統一する
  • 文字サイズをそろえる
  • 改行を整える
  • PDF化してレイアウト崩れを防ぐ

ことを意識しましょう。

大切なのは、手書きかPCかよりも、読みやすく丁寧に作られているかです。

履歴書でよくある失敗

① 志望理由が抽象的すぎる

よくある失敗は、志望理由が抽象的すぎることです。

たとえば、

「貴院の教育体制に魅力を感じました」

だけでは、やや弱いです。

どのような教育体制に魅力を感じたのか。
見学で何を見てそう思ったのか。
自分の将来像とどうつながるのか。

ここまで書けると、志望理由に具体性が出ます。

② どの病院にも使える内容になっている

複数の病院に出す場合、内容が似てしまうことはあります。

しかし、完全に使い回しに見える内容は避けましょう。

病院ごとに、

  • 病院の特徴
  • 見学で印象に残ったこと
  • 自分がその病院で学びたいこと

を入れると、その病院向けの履歴書になります。

③ 自己PRが実習とつながっていない

自己PRで強みを書くときは、初期研修でどう活かせるかまで書きましょう。

「協調性があります」
「責任感があります」

だけで終わると、少しもったいないです。

その強みを、医療チームの中でどう活かすのか。
患者さんとの関わりでどう活かすのか。
初期研修でどう成長につなげるのか。

ここまで考えると、説得力が出ます。

④ 誤字脱字がある

誤字脱字は意外と見落としやすいです。

特に注意したいのは、

  • 病院名
  • 医師名
  • 診療科名
  • 年月
  • 敬語
  • 変換ミス

です。

病院名の間違いはかなり目立ちます。

提出前に必ず確認しましょう。

⑤ 面接で説明できない内容を書く

履歴書に書いた内容は、面接で聞かれる可能性があります。

そのため、盛りすぎた内容や、自分の言葉で説明できない内容は避けましょう。

履歴書は、面接で話しやすい内容にするのが大切です。

提出前チェックリスト

提出前には、以下を確認しましょう。

  • 病院指定の書式を使っている
  • 提出期限を確認した
  • 必着か消印有効か確認した
  • 氏名・住所・連絡先に誤りがない
  • 学歴の年月が正しい
  • 病院名を間違えていない
  • 志望理由がその病院向けになっている
  • 自己PRが経験とつながっている
  • 誤字脱字を確認した
  • 写真サイズが合っている
  • 必要書類がそろっている
  • 郵送の場合、封筒の宛名も確認した
  • Web提出の場合、PDFのレイアウトを確認した

提出直前は焦りやすいので、できれば一晩置いてから読み直すのがおすすめです。

自分だけで不安な場合は、友人や先輩、大学のキャリア支援担当などに見てもらうのもよいです。

まとめ:履歴書は面接につながる書類

初期研修マッチングの履歴書は、ただ提出するだけの書類ではありません。

面接官が事前に読む資料であり、面接で質問されるきっかけにもなります。

そのため、履歴書では、

  • 自分がどんな医師になりたいのか
  • なぜその病院を志望するのか
  • どんな経験から何を学んだのか
  • 初期研修でどう成長したいのか

を整理して書くことが大切です。

きれいな文章を作ることよりも、面接で自分の言葉で説明できる内容にすることを意識しましょう。

まずは、志望理由・自己PR・学生時代に頑張ったことの3つを、それぞれ3行で書き出してみてください。

そこから履歴書の内容を整えていくと、書きやすくなります。

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