「成績が良ければ、マッチングは大丈夫」
そう思っていませんか?
もちろん、成績は大切です。
しかし、初期研修マッチングでは、成績だけで合否が決まるわけではありません。
実際には、成績が良くてもマッチングに苦戦する学生はいます。
一方で、成績がトップクラスでなくても、第一志望の病院にマッチする学生もいます。
では、その違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、初期研修マッチングで落ちやすい人の特徴と、今からできる対策を解説します。
この記事でわかること
- マッチングで落ちやすい人の特徴
- 面接官が見ているポイント
- 志望理由や面接で失敗しやすい理由
- 今から改善できる対策
- アンマッチを避けるために考えたいこと
結論:落ちる人には共通する失敗パターンがある
初期研修マッチングで落ちやすい人には、いくつか共通点があります。
代表的なのは以下の7つです。
- 病院見学が少ない
- 志望理由が浅い
- 面接対策をしていない
- 病院選びの軸がない
- コミュニケーションに不安がある
- 自己分析が不足している
- 人気病院だけを受験する
ただし、ここで大事なのは、これらは今から改善できるということです。
「自分も当てはまっているかも」と感じても、必要以上に不安になる必要はありません。
むしろ、早めに気づいて修正できれば、マッチング対策はかなり進めやすくなります。
マッチング本番前にやるべきことを整理したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:初期研修マッチング本番前にやること|面接・志望理由・順位登録の最終チェック
① 病院見学が少ない
マッチングで落ちやすい人の特徴として、まず挙げられるのが病院見学の少なさです。
病院見学が少ないと、志望理由に具体性が出にくくなります。
たとえば面接で、
「なぜ当院を志望したのですか?」
と聞かれたときに、
「救急が強いからです」
「症例数が多いからです」
「教育体制が整っているからです」
だけで終わってしまうことがあります。
もちろん、これらは志望理由として間違いではありません。
しかし、病院見学をしていない、または見学内容を整理していないと、その病院ならではの具体的な話ができません。
面接官からすると、
「本当にうちの病院を理解しているのかな?」
「他の病院にも同じことを言っているのでは?」
と感じられる可能性があります。
改善策
病院見学では、ただ参加するだけでなく、見学後に必ずメモを残しましょう。
特に以下を整理しておくと、志望理由や面接で使いやすくなります。
- 研修医の雰囲気
- 指導医との距離感
- 救急外来の様子
- カンファレンスの雰囲気
- 手技の機会
- 研修医が主体的に動いていた場面
- 自分が魅力に感じた点
- 気になった点
大切なのは、「見学に行ったかどうか」ではありません。
見学で何を感じ、それを志望理由にどうつなげるかです。
関連記事:病院見学で見るべきポイント|医学生が確認すべき質問リスト
② 志望理由が浅い
志望理由が浅いことも、マッチングで落ちやすい原因になります。
よくある浅い志望理由は以下です。
- 救急が強いから
- 症例数が多いから
- 教育体制が整っているから
- 有名病院だから
- 雰囲気が良かったから
- 家から近いから
これらは、どれも完全に悪い理由ではありません。
ただし、それだけでは弱いです。
なぜなら、他の病院にも当てはまる可能性があるからです。
面接官が知りたいのは、病院の特徴そのものではありません。
あなたがなぜその病院に合うと思ったのかです。
改善策
志望理由は、以下の流れで作ると整理しやすいです。
- 自分が初期研修で重視していること
- その病院の特徴
- 病院見学で印象に残ったこと
- その病院でどう成長したいか
たとえば、
「救急が強いからです」
で終わるのではなく、
「私は初期研修で救急外来を通じた初期対応力を身につけたいと考えています。貴院では研修医が救急外来で主体的に診療に関わる機会が多く、見学時にも研修医の先生方が指導医と相談しながら診療方針を考えている姿が印象的でした。貴院で幅広い症例を経験し、将来どの診療科に進んでも必要となる初期対応力を身につけたいです。」
のように、自分の希望と病院の特徴をつなげましょう。
志望理由の詳しい作り方は、こちらの記事で解説しています。
関連記事:初期研修マッチングの志望理由の書き方|例文と考え方を解説
③ 面接対策をしていない
面接対策をほとんどしないまま本番に臨むのも危険です。
初期研修マッチングの面接では、聞かれる質問にある程度パターンがあります。
たとえば、
- なぜ当院を志望したのですか?
- 将来何科に進みたいですか?
- 学生時代に力を入れたことは何ですか?
- 長所と短所を教えてください
- 病院見学の印象はどうでしたか?
- 初期研修で何を学びたいですか?
- 最後に質問はありますか?
などです。
これらに対して、まったく準備していないと、答えがその場しのぎになりやすいです。
面接で大切なのは、完璧な答えを丸暗記することではありません。
自分の経験・志望理由・将来像を、自分の言葉で話せることです。
改善策
最低限、以下の質問には答えられるようにしておきましょう。
- 志望理由
- 自己紹介
- 将来の診療科
- 学生時代に頑張ったこと
- 長所・短所
- 病院見学の印象
- 逆質問
最初からきれいに話そうとしなくて大丈夫です。
まずは、箇条書きで回答の材料を書き出しましょう。
その後、30秒〜1分程度で話せるように整えていくと、面接本番でも落ち着いて話しやすくなります。
関連記事:初期研修マッチング面接でよく聞かれる質問30選|答え方と準備方法を解説
④ 病院選びの軸がない
病院選びの軸がない人も、マッチングで苦戦しやすいです。
たとえば、
「有名だから」
「先輩が行っているから」
「人気病院だから」
「なんとなく雰囲気が良かったから」
という理由だけで病院を選んでいる場合は注意が必要です。
もちろん、有名病院や人気病院を受けること自体は悪くありません。
ただし、自分の軸がないまま選ぶと、面接で深掘りされたときに答えにくくなります。
また、入職後に
「思っていた研修と違った」
「自分には忙しすぎた」
「やりたいこととズレていた」
となる可能性もあります。
改善策
病院選びでは、自分なりの軸を作りましょう。
たとえば、
- 救急を重視する
- 手技を重視する
- 教育体制を重視する
- QOLを重視する
- 志望科との相性を重視する
- 地域医療を重視する
- 研修医の雰囲気を重視する
- 将来働きたい地域を重視する
などです。
全部を満たす病院はなかなかありません。
だからこそ、
- 絶対に譲れない条件
- できれば欲しい条件
- 妥協できる条件
に分けて考えると整理しやすくなります。
関連記事:医学生の自己分析のやり方|マッチングで使える病院選びの軸を作る方法
⑤ コミュニケーションに不安がある
マッチング面接では、知識だけでなくコミュニケーションも見られています。
初期研修医は、患者さん、指導医、看護師、薬剤師、検査技師、事務職員など、多くの人と関わります。
そのため、面接官は、
「この学生と一緒に働きたいと思えるか」
「報告・相談ができそうか」
「患者さんやスタッフと適切に関われそうか」
を見ています。
注意したいのは、特別に話がうまい必要はないということです。
ただし、
- 挨拶ができない
- 質問に対して答えがズレる
- 話が長すぎる
- 相手の話を遮る
- 目線や表情が極端に不自然
- ネガティブな話ばかりする
- 志望度が低そうに見える
といった点は、印象を下げる可能性があります。
改善策
面接では、以下を意識しましょう。
- 最初と最後の挨拶を丁寧にする
- 質問に対して結論から答える
- 長く話しすぎない
- わからない質問は無理にごまかさない
- 相手の質問を最後まで聞く
- 履歴書に書いた内容と矛盾しないようにする
面接では、流暢に話すことよりも、誠実に受け答えすることが大切です。
緊張しやすい人は、自己紹介や志望理由の最初の一言だけでも練習しておくと安心です。
関連記事:マッチング面接で緊張しない方法|本番で落ち着いて話すコツ
⑥ 自己分析が不足している
自己分析が不足していると、面接で答えに一貫性がなくなりやすいです。
たとえば、
- なぜその病院なのか
- 初期研修で何を重視したいのか
- 将来どんな医師になりたいのか
- 自分の強みは何か
- どんな環境で成長しやすいのか
こうした質問に対して、答えがバラバラになってしまいます。
面接では、よく「なぜ?」と深掘りされます。
「なぜ救急を重視するのですか?」
「なぜその診療科に興味があるのですか?」
「なぜ当院が合っていると思ったのですか?」
このときに、自己分析ができていないと、表面的な答えになりやすいです。
改善策
自己分析では、以下を整理しましょう。
- 将来どんな医師になりたいか
- 初期研修で身につけたい力
- 自分の強み・弱み
- 病院選びで譲れない条件
- 避けたい研修環境
- 学生時代に頑張った経験
- その経験から学んだこと
自己分析は、面接のためだけに行うものではありません。
病院選び、志望理由、履歴書、面接、順位登録のすべてにつながる土台です。
自己分析がまだ曖昧な人は、先にこちらの記事を読んで整理するのがおすすめです。
関連記事:医学生の自己分析のやり方|マッチングで使える病院選びの軸を作る方法
⑦ 人気病院だけを受験する
人気病院だけを受験するのも、リスクがあります。
もちろん、第一志望の人気病院に挑戦することは悪くありません。
行きたい病院があるなら、しっかり対策して受験すべきです。
ただし、人気病院だけに絞りすぎると、結果が予想外だったときに選択肢が少なくなります。
マッチングでは、自分では手応えがあっても、病院側の評価や他の受験者の状況によって結果が変わることがあります。
そのため、受験戦略も大切です。
改善策
受験病院を考えるときは、
- 第一志望群
- 現実的にかなり行きたい病院
- ここなら納得して研修できる病院
のように、複数の候補を考えておきましょう。
いわゆる「安全校」を作るというより、納得して行ける選択肢を複数持つイメージです。
ただし、受験数を増やしすぎると、志望理由や面接対策が薄くなることもあります。
自分がしっかり準備できる範囲で、受験病院を考えましょう。
順位登録の考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:マッチング順位登録の考え方|後悔しないための決め方
成績はどれくらい重要?
成績はもちろん重要です。
CBT、大学の成績、実習評価などを参考にする病院もあります。
ただし、多くの場合、成績だけで採用が決まるわけではありません。
初期研修マッチングでは、
- 成績
- 履歴書・ES
- 病院見学
- 面接
- 志望理由
- 人柄
- 病院との相性
などが総合的に見られます。
そのため、成績が良いから絶対に大丈夫、とは言えません。
逆に、成績に不安があるから必ず不利、というわけでもありません。
成績はすぐに変えにくい部分もありますが、病院見学、志望理由、履歴書、面接対策は今から改善できます。
関連記事:初期研修マッチングの履歴書の書き方|志望理由・自己PR・提出前チェックを解説
今からできる対策
マッチングで落ちやすい特徴に当てはまっていても、今から対策できます。
まずやるべきことは以下です。
- 病院見学のメモを整理する
- 志望理由を書き出す
- 面接で聞かれやすい質問に答えてみる
- 自己分析をやり直す
- 病院選びの軸を整理する
- 履歴書・ESを見直す
- 受験病院のバランスを考える
- 逆質問を準備する
全部を一度に完璧にする必要はありません。
まずは、
「なぜその病院で研修したいのか」
を言語化するところから始めましょう。
この答えが整理できると、志望理由、履歴書、面接のすべてがつながりやすくなります。
マッチングで落ちやすい人チェックリスト
最後に、自分の状況を確認してみましょう。
- 病院見学が1〜2施設だけで比較できていない
- 志望理由が「救急が強い」「症例数が多い」で止まっている
- 面接で聞かれそうな質問に答えたことがない
- 病院選びの軸を説明できない
- 自己分析をほとんどしていない
- 履歴書に書いた内容を面接で説明できるか不安
- 病院見学で印象に残ったことを言語化できていない
- 人気病院だけを受験する予定
- 逆質問を準備していない
- アンマッチ時の流れを知らない
当てはまる項目が多い場合は、早めに対策しましょう。
アンマッチが不安な方は、以下の記事も参考にしてください。
まとめ:落ちる特徴は、今から改善できる
初期研修マッチングで落ちやすい人には、いくつか共通点があります。
代表的なのは、
- 病院見学が少ない
- 志望理由が浅い
- 面接対策をしていない
- 病院選びの軸がない
- コミュニケーションに不安がある
- 自己分析が不足している
- 人気病院だけを受験する
という点です。
ただし、これらは今から改善できます。
大切なのは、必要以上に不安になることではありません。
自分の弱い部分に気づき、ひとつずつ対策することです。
まずは、志望病院ごとに
「なぜその病院で研修したいのか」
「病院見学で何を感じたのか」
「自分の病院選びの軸とどう合っているのか」
を書き出してみましょう。
それだけでも、マッチング対策はかなり具体的になります。
あわせて読みたい
- 初期研修マッチング本番前にやること|面接・志望理由・順位登録の最終チェック
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- 初期研修マッチング面接でよく聞かれる質問30選|答え方と準備方法を解説
- 初期研修マッチングの履歴書の書き方|志望理由・自己PR・提出前チェックを解説
- 医学生の自己分析のやり方|マッチングで使える病院選びの軸を作る方法
- マッチング順位登録の考え方|後悔しないための決め方
- アンマッチしたらどうなる?再募集までの流れを解説
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