「第一志望は受からなそうだから、第二志望を1位に書いた方がいいですか?」
初期研修マッチングの順位登録が近づくと、毎年のように出てくる悩みです。
面接が終わったあと、
「本当にこの順番でいいのかな」
「人気病院を上に書いて大丈夫かな」
「受かりやすそうな病院を1位にした方が安全かな」
「アンマッチしたらどうしよう」
と不安になる医学生は多いと思います。
結論から言うと、順位登録は基本的に本当に行きたい順番で登録するのが大切です。
この記事では、初期研修マッチングの順位登録の考え方、よくある勘違い、後悔しないための決め方を解説します。
この記事でわかること
- マッチング順位登録の基本的な考え方
- 第一志望に何を書くべきか
- 人気病院を下げるべきか
- 安全校の考え方
- 順位登録でよくある失敗
- 順位登録前に確認すべきこと
結論:順位登録は「行きたい順番」で並べる
順位登録の基本はシンプルです。
自分が本当に行きたい順番で並べましょう。
たとえば、
- 一番行きたい病院
- 二番目に行きたい病院
- 三番目に行きたい病院
- 四番目に行きたい病院
という順番です。
「受かりそうだから」
「人気病院だから無理そう」
「第二志望の方が安全そう」
という理由で、本当に行きたい病院の順位を下げるのはおすすめしません。
順位登録は、合格可能性を予想して並べるものではなく、自分の希望順位を登録するものです。
マッチング本番前にやるべきこと全体を確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:初期研修マッチング本番前にやること|面接・志望理由・順位登録の最終チェック
なぜ第一志望には本当に行きたい病院を書くべきなのか
順位登録では、第一志望に本当に行きたい病院を書きましょう。
理由は、第一志望を下げてしまうと、その病院に行ける可能性を自分で下げてしまうからです。
たとえば、本当はA病院に一番行きたいとします。
しかし、
「A病院は人気だから無理そう」
「B病院の方が受かりそう」
と考えて、B病院を1位、A病院を2位にしたとします。
この場合、もし本来A病院にマッチできる可能性があったとしても、自分でA病院を2位に下げてしまっています。
つまり、受かりやすさを予想して順位を入れ替えることで、かえって後悔する可能性があります。
順位登録では、
もし両方に行けるとしたら、どちらに行きたいか
で考えるのが基本です。
よくある勘違い① 第一志望には受かりそうな病院を書く
よくある勘違いが、
「第一志望には受かりそうな病院を書いた方がいい」
という考え方です。
これは基本的にはおすすめしません。
第一志望には、受かりそうな病院ではなく、本当に一番行きたい病院を書きましょう。
もちろん、受験する病院を決める段階では、現実的な受験戦略も大切です。
しかし、順位登録の段階では、受けた病院の中で自分が本当に行きたい順番に並べるのが基本です。
よくある勘違い② 人気病院は下げた方がいい
「人気病院はどうせ難しいから、順位を下げた方がいいですか?」
これもよくある悩みです。
結論として、人気病院であっても、本当に行きたいなら上位に置くべきです。
人気があるかどうかと、自分が行きたいかどうかは別です。
「人気だから無理そう」と考えて順位を下げてしまうと、後から
「やっぱり1位にしておけばよかった」
と後悔する可能性があります。
順位登録では、周囲の噂や倍率だけで決めるのではなく、自分の希望を基準にしましょう。
よくある勘違い③ 中間公表を見て順位を大きく変える
中間公表や周囲の情報を見て、順位を大きく変えたくなる人もいます。
もちろん、情報を確認すること自体は悪くありません。
しかし、中間公表や噂を見て、
「この病院は人気そうだから下げよう」
「こっちの方が安全そうだから上げよう」
と大きく動かしすぎるのは注意が必要です。
順位登録で大切なのは、最後まで
自分がどの病院で研修したいのか
を軸にすることです。
不安なときほど、自己分析や病院見学のメモに戻りましょう。
関連記事:医学生の自己分析のやり方|マッチングで使える病院選びの軸を作る方法
良い順位登録の例
良い順位登録は、シンプルに行きたい順になっているものです。
例
- A病院:一番行きたい病院
- B病院:二番目に行きたい病院
- C病院:三番目に行きたい病院
- D病院:四番目に行きたい病院
このように、自分の希望がそのまま反映されていれば問題ありません。
大切なのは、
「もしA病院とB病院の両方に行けるなら、A病院に行きたい」
と自信を持って言える順番になっていることです。
良くない順位登録の例
一方で、以下のような順位登録は後悔しやすいです。
例
- B病院:受かりそうだから1位
- A病院:本当は一番行きたい病院
- C病院
- D病院
この場合、本当はA病院に行きたいのに、受かりやすさを予想してB病院を上にしています。
もしB病院にマッチした場合、
「本当はA病院を1位にしておけばよかった」
と後悔する可能性があります。
順位登録では、受かりそうかどうかではなく、本当に行きたい順番を優先しましょう。
第1志望と第2志望で迷ったときの考え方
第1志望と第2志望で迷う場合は、以下の質問を考えてみてください。
もし両方に行けるとしたら、どちらで研修したいですか?
この答えが上に来るべき病院です。
さらに迷う場合は、以下の項目で比較しましょう。
- 2年間研修するイメージが持てるか
- 自分の病院選びの軸に合っているか
- 救急や手技など、重視する経験ができるか
- 指導体制が自分に合っているか
- 研修医の雰囲気が合っているか
- 将来の診療科や進路につながるか
- 生活面も含めて続けられそうか
- 見学時の違和感がなかったか
迷ったときは、知名度や人気だけでなく、自分の軸に戻って考えることが大切です。
病院見学後の比較方法については、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:病院見学後の比較方法|初期研修病院を選ぶチェックリスト
安全校は必要?
安全校を考えること自体は大切です。
ただし、安全校は順位登録で無理に調整するものではなく、受験段階で考えるものです。
受験する病院を選ぶときに、
- チャレンジ病院
- 本命病院
- 現実的にかなり行きたい病院
- ここなら納得して研修できる病院
をバランスよく考えることが重要です。
「安全校」という言葉を使うと、どうしても妥協のように感じるかもしれません。
しかし、本当に大切なのは、納得して研修できる病院を複数持っておくことです。
「どこでもいいから受かればよい」ではなく、
「第一志望ではなくても、この病院なら2年間頑張れる」
と思える病院を受けておくことが大切です。
第一志望しか受けないのは危険?
第一志望しか受けないのは、基本的にはリスクがあります。
もちろん、病院や地域、本人の状況によって考え方は変わります。
しかし、マッチングでは予想外の結果になることもあります。
自分では手応えがあっても、他の受験者の状況や病院側の順位によって結果は変わります。
そのため、第一志望だけに絞りすぎると、アンマッチ時に選択肢が少なくなります。
受験段階では、複数の病院を比較し、納得できる選択肢を持っておく方が安心です。
アンマッチが不安な方は、こちらの記事も参考にしてください。
順位登録で後悔しやすいパターン
順位登録では、以下のような決め方に注意しましょう。
① 受かりそうかどうかだけで決める
受かりそうな病院を上に置き、本当に行きたい病院を下げてしまうパターンです。
これは後悔しやすいです。
順位登録では、合格可能性ではなく、自分の希望順位を大切にしましょう。
② 周囲の意見に流される
友人や先輩の意見は参考になります。
しかし、最終的に2年間研修するのは自分です。
「あの病院は有名だから」
「みんなが良いと言っているから」
「友達が受けるから」
だけで決めるのは避けましょう。
③ 見学時の違和感を無視する
病院見学で少し違和感があったのに、知名度や人気を理由に上位にすることもあります。
もちろん、見学の印象だけで決める必要はありません。
ただし、自分が感じた違和感を無視しすぎるのも危険です。
気になった点がある場合は、順位登録前にもう一度整理しましょう。
④ 生活面をまったく考えない
研修内容はもちろん大切です。
ただ、初期研修は2年間続きます。
通勤、住環境、当直、体力面、家族との距離なども、長く働くうえでは重要です。
研修内容だけでなく、2年間続けられるかも考えましょう。
⑤ アンマッチが怖くて希望順位を崩す
アンマッチが不安になると、順位を安全そうな方に寄せたくなります。
しかし、不安だけで本当に行きたい病院を下げるのはおすすめしません。
不安な場合は、順位登録で調整するよりも、受験病院の選び方やアンマッチ時の流れを理解しておくことが大切です。
関連記事:初期研修マッチングで落ちる人の特徴7選|よくある失敗と対策を解説
順位登録前に確認したいこと
順位登録前には、以下を確認しましょう。
- 本当に行きたい順番になっているか
- 受かりそうかどうかで順位を変えていないか
- 病院見学の印象を整理したか
- 志望理由を説明できるか
- 自分の病院選びの軸に合っているか
- 第1志望と第2志望の違いを説明できるか
- どの病院なら納得して研修できるか
- アンマッチ時の流れを知っているか
- 登録締切を確認したか
- 登録後に確認画面を保存・確認したか
特に大切なのは、登録締切です。
順位登録は、締切直前に慌てて行うとミスが起きやすくなります。
余裕を持って登録し、最終確認をしておきましょう。
順位登録で迷ったときの質問リスト
順位で迷ったら、以下を自分に聞いてみてください。
- もし両方に行けるなら、どちらに行きたいか
- 2年間そこで研修する自分を想像できるか
- その病院で何を学びたいか説明できるか
- 見学時に一番印象に残ったことは何か
- 不安な点は何か
- その不安は許容できるか
- 周囲の評価ではなく、自分の希望で選べているか
- 第1志望を下げた場合、後悔しないか
- 第2志望以下でも納得して研修できるか
迷ったときは、紙やメモに書き出すのがおすすめです。
頭の中だけで考えると、不安や噂に引っ張られやすくなります。
まとめ:順位登録は本当に行きたい順に並べる
マッチング順位登録の基本はシンプルです。
本当に行きたい順番に並べる。
これが最も大切です。
受かりそうかどうかを予想して、本命病院を下げる必要はありません。
人気病院であっても、本当に行きたいなら上位に置きましょう。
一方で、受験段階では、納得して研修できる病院を複数持っておくことも大切です。
順位登録で迷ったら、
「もし両方に行けるなら、どちらに行きたいか?」
と考えてみてください。
その答えが、上に書くべき病院です。
最後は、周囲の噂や倍率ではなく、自分の病院選びの軸に戻って決めましょう。
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