初期研修マッチングの面接では、
「当院は第何志望ですか?」
「うちは第1志望ですか?」
「他にはどの病院を受けていますか?」
と聞かれることがあります。
この質問、かなり答えにくいですよね。
第1志望ならまだ答えやすいですが、第2志望以下の病院で聞かれると、
「正直に言っていいの?」
「第1志望ですって言った方がいいの?」
「第1志望じゃないと落とされる?」
と不安になる医学生は多いと思います。
結論から言うと、基本は正直さを大切にしつつ、その病院で研修したい理由を前向きに伝えるのが大切です。
無理に「第1志望です」と言い切る必要はありません。
ただし、「第2志望です」「滑り止めです」「他の病院が本命です」とそのまま言うのは避けた方がよいです。
この記事では、マッチング面接で「当院は第何志望ですか?」と聞かれたときの答え方、NG例、回答例を解説します。
- この記事でわかること
- 結論:「志望度」と「研修したい理由」をセットで伝える
- なぜ面接で「第何志望ですか?」と聞かれるのか
- 第1志望の場合の答え方
- 第2志望以下の場合の答え方
- 「第1志望です」と嘘をつくべき?
- 「まだ順位を決めていない」は言ってもいい?
- 他に受けている病院を聞かれた場合
- NG回答例
- NG例①「滑り止めです」
- NG例②「第1志望の病院に落ちたら行きたいです」
- NG例③「まだ全然決めていません」
- NG例④「有名だから受けました」
- NG例⑤「特に理由はありません」
- 状況別の回答例
- 第1志望の場合
- 第1志望群の場合
- 第2志望以下だが志望度は高い場合
- まだ迷っている場合
- 他院も受けている場合
- 志望科未定の場合
- 面接前に整理しておくべきこと
- 回答を作るテンプレート
- よくある質問
- 第1志望ではないと落とされますか?
- 「第1志望群です」は使ってもいいですか?
- 他院名は言った方がいいですか?
- 順位登録と面接で言った内容が違ってもいいですか?
- まとめ:「第何志望?」は順位より理由が大切
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この記事でわかること
- 「当院は第何志望ですか?」と聞かれる理由
- 第1志望の場合の答え方
- 第2志望以下の場合の答え方
- 嘘をついて第1志望と言うべきか
- NG回答
- そのまま使いやすい回答例
- 面接前に整理しておくべきこと
結論:「志望度」と「研修したい理由」をセットで伝える
「当院は第何志望ですか?」と聞かれたときに大切なのは、単に順位を答えることではありません。
大切なのは、その病院で研修したい理由を具体的に伝えることです。
たとえば、第1志望であれば、
「第1志望です。病院見学で、研修医の先生方が救急外来で主体的に診療に関わっている姿を拝見し、私もこの環境で臨床力を伸ばしたいと感じました。」
のように答えると自然です。
一方、第2志望以下の場合でも、
「現時点では複数の病院で迷っておりますが、貴院は非常に志望度の高い病院の一つです。特に、病院見学で拝見した〇〇に魅力を感じています。」
のように、前向きに伝えることができます。
つまり、ポイントはこの3つです。
- 嘘っぽくならない
- 志望度が低く見えない
- その病院で研修したい理由を具体的に話す
なぜ面接で「第何志望ですか?」と聞かれるのか
面接官がこの質問をする理由は、単に順位を知りたいからだけではありません。
主に見られているのは、以下のような点です。
- 本当にこの病院で研修する意思があるか
- 病院についてきちんと理解しているか
- 志望理由に一貫性があるか
- マッチした場合に入職する可能性が高いか
- 他院との比較をどう考えているか
病院側としても、採用した学生が本当に来てくれるかは気になるところです。
そのため、志望度や併願状況について聞かれることがあります。
ただし、ここで大切なのは「順位の数字」そのものより、なぜその病院を受けているのかを説明できるかです。
志望理由の作り方に不安がある方は、先に初期研修マッチングの志望理由の書き方|例文と考え方を解説も確認しておきましょう。
第1志望の場合の答え方
第1志望の場合は、はっきり伝えて問題ありません。
むしろ曖昧にする必要はありません。
回答の型
第1志望の場合は、次の型で答えると自然です。
第1志望です。
理由は、〇〇だからです。
病院見学では、〇〇に特に魅力を感じました。
貴院での研修を通じて、〇〇を身につけたいと考えています。
回答例
「第1志望です。病院見学で、研修医の先生方が救急外来で主体的に初期対応を行い、上級医の先生方と相談しながら診療を進めている姿を拝見しました。私も初期研修の2年間で、救急対応を通じて基本的な臨床判断力を身につけたいと考えており、貴院の環境に強く魅力を感じています。」
このように、
- 第1志望であること
- 病院見学で感じたこと
- 自分が身につけたい力
- その病院で研修したい理由
をセットで伝えると、説得力が出ます。
第2志望以下の場合の答え方
難しいのは、第1志望ではない場合です。
この場合、無理に「第1志望です」と言い切る必要はありません。
ただし、正直すぎる表現は避けましょう。
避けたい言い方
たとえば、以下のような答え方はおすすめしません。
第2志望です。
他に第1志望の病院があります。
滑り止めとして受けています。
まだ順位は決めていません。
どれも嘘ではないかもしれません。
しかし、面接官からすると、
「本当にうちに来る気があるのかな?」
「志望度が低いのかな?」
「とりあえず受けているだけかな?」
と思われる可能性があります。
おすすめの答え方
第2志望以下の場合は、以下のように答えるのがおすすめです。
現時点では複数の病院を比較している段階ですが、
貴院は非常に志望度の高い病院の一つです。
特に〇〇に魅力を感じており、
貴院で研修したい気持ちは強く持っています。
この表現なら、無理に第1志望と言わずに、前向きな志望度を伝えられます。
回答例
「現時点では複数の病院を比較している段階ですが、貴院は非常に志望度の高い病院の一つです。病院見学では、研修医の先生方が指導医の先生に相談しやすい雰囲気の中で、主体的に診療に関わっている点が印象に残りました。初期研修では、基本的な診療能力をしっかり身につけたいと考えており、貴院の研修環境に大きな魅力を感じています。」
このように言えば、第1志望と断言しなくても、志望度が低く見えにくくなります。
「第1志望です」と嘘をつくべき?
結論として、無理に嘘をついて第1志望と言う必要はありません。
もちろん、本当に第1志望なら堂々と伝えてOKです。
しかし、第1志望ではないのに「第1志望です」と言い切ると、その後の質問で矛盾が出ることがあります。
たとえば、
「なぜ第1志望なのですか?」
「他院と比較してどこが一番魅力でしたか?」
「順位登録でも1位にする予定ですか?」
と聞かれたときに、答えが薄くなる可能性があります。
面接では、言葉のうまさよりも一貫性が大切です。
嘘っぽく見えるくらいなら、
「非常に志望度の高い病院の一つです」
「現在、複数の病院を比較している段階です」
「貴院で研修したい気持ちは強く持っています」
のように答えた方が自然です。
面接全体の準備は、初期研修マッチング面接でよく聞かれる質問30選|答え方と準備方法を解説でも解説しています。
「まだ順位を決めていない」は言ってもいい?
「まだ順位は決めていません」と言うこと自体が絶対に悪いわけではありません。
実際、面接時点ではまだ順位登録前で、最終的な順位を決めきれていないこともあります。
ただし、それだけで終わるのは避けた方がいいです。
NGに近い答え方
まだ順位は決めていません。
これだけだと、志望度が伝わりません。
改善例
最終的な順位は、今後の面接や改めて整理した内容を踏まえて決めたいと考えています。
ただ、貴院は病院見学を通じて非常に魅力を感じた病院の一つであり、
志望度は高く持っています。
このように、
- 最終順位はまだ検討中
- ただし志望度は高い
- その理由もある
という形にすると、印象が悪くなりにくいです。
順位登録の考え方については、マッチング順位登録の考え方|後悔しないための決め方を解説も参考にしてください。
他に受けている病院を聞かれた場合
「他にはどの病院を受けていますか?」と聞かれることもあります。
この場合も、すべてを細かく話す必要はありません。
ただし、併願先に一貫性があると説明しやすいです。
たとえば、
「救急やcommon diseaseを幅広く経験できる病院を中心に受験しています。」
「市中病院で、研修医が主体的に診療に関われる環境を重視して受験しています。」
「教育体制が整っており、指導医に相談しやすい雰囲気の病院を中心に考えています。」
のように答えると、病院選びの軸が伝わります。
病院名を具体的に聞かれた場合は、無理に隠す必要はありませんが、答え方には注意しましょう。
回答例
「救急外来での経験と、研修医への指導体制を重視して病院を選んでいます。そのため、同じように救急症例を幅広く経験できる市中病院をいくつか受験しています。」
このように、併願先そのものよりも、病院選びの軸を伝える意識が大切です。
病院選びの軸を整理したい方は、医学生の自己分析のやり方|マッチングで使える病院選びの軸を作る方法で詳しく解説しています。
NG回答例
ここからは、避けた方がいい回答例を紹介します。
NG例①「滑り止めです」
これは避けましょう。
たとえ本音であっても、面接で言う必要はありません。
面接官からすると、かなり印象が悪くなります。
改善例
「複数の病院を比較している段階ですが、貴院は非常に志望度の高い病院の一つです。」
NG例②「第1志望の病院に落ちたら行きたいです」
これも正直すぎます。
「うちは本命ではないんだな」と思われやすいです。
改善例
「最終的な順位は今後整理して決めたいと考えていますが、貴院で研修したい気持ちは強く持っています。」
NG例③「まだ全然決めていません」
面接準備不足に見える可能性があります。
もちろん迷っていること自体は悪くありません。
ただし、迷っているなら、何を基準に迷っているのかを説明できるようにしましょう。
改善例
「現在、救急での経験、教育体制、研修医の雰囲気を軸に比較しています。その中で、貴院は病院見学を通じて非常に魅力を感じた病院の一つです。」
NG例④「有名だから受けました」
知名度だけを理由にすると、志望理由が浅く見えます。
改善例
「貴院の救急診療体制や、研修医が主体的に診療に関われる環境に魅力を感じ、志望しました。」
NG例⑤「特に理由はありません」
これはかなり危険です。
志望度が低いだけでなく、準備不足にも見えます。
面接前には、最低限その病院の特徴を3つは言えるようにしておきましょう。
状況別の回答例
第1志望の場合
「第1志望です。病院見学で、研修医の先生方が救急外来で主体的に診療に関わっている姿を拝見し、初期研修の2年間で臨床判断力を伸ばせる環境だと感じました。私も貴院で、救急対応を含めた基本的な診療能力をしっかり身につけたいと考えています。」
第1志望群の場合
「明確な順位は最終的に整理して決めたいと考えていますが、貴院は第1志望群として考えている病院です。病院見学では、研修医の先生方と指導医の先生方の距離が近く、相談しやすい雰囲気が印象的でした。自分もそのような環境で、主体的に学びながら成長したいと考えています。」
第2志望以下だが志望度は高い場合
「現時点では複数の病院を比較している段階ですが、貴院は非常に志望度の高い病院の一つです。特に、病院見学で拝見した救急外来での研修医の関わり方に魅力を感じました。初期研修では、幅広い症例を経験しながら基本的な診療能力を身につけたいと考えており、貴院の研修環境に強く惹かれています。」
まだ迷っている場合
「最終的な順位はまだ検討中ですが、貴院は病院見学を通じて非常に魅力を感じた病院の一つです。特に、研修医の先生方がいきいきと働かれていた点と、指導医の先生方に相談しやすい雰囲気が印象に残っています。自分が2年間研修する環境として、前向きに考えています。」
他院も受けている場合
「他にもいくつか病院を受験していますが、いずれも救急での経験や教育体制を重視して選んでいます。その中でも貴院は、病院見学で研修医の先生方が主体的に診療に関わっている点が印象的で、志望度の高い病院の一つです。」
志望科未定の場合
「現時点では明確な志望科はまだ決めきれていません。そのため初期研修では、幅広い診療科を経験しながら、自分の適性や興味を見つけたいと考えています。貴院ではcommon diseaseから救急対応まで幅広く経験できる点に魅力を感じており、初期研修先として非常に前向きに考えています。」
面接前に整理しておくべきこと
「当院は第何志望ですか?」と聞かれたときに慌てないためには、事前準備が大切です。
面接前に、以下を整理しておきましょう。
- 自分はその病院をどの程度志望しているか
- その病院に魅力を感じた理由
- 病院見学で印象に残ったこと
- 他院と比較して良いと思った点
- 自分の病院選びの軸
- 初期研修で身につけたい力
- 将来像とのつながり
特に大切なのは、病院見学で感じたことです。
「ホームページに書いてあったから」だけではなく、見学で実際に見たこと・聞いたことを入れると、志望理由に説得力が出ます。
病院見学の印象を整理したい方は、病院見学後の比較方法|初期研修病院を選ぶチェックリストも参考にしてください。
回答を作るテンプレート
以下のテンプレートを使うと、自分用の回答を作りやすくなります。
現時点では〇〇ですが、貴院は〇〇と考えています。
病院見学では、〇〇に魅力を感じました。
私は初期研修で〇〇を身につけたいと考えています。
その点で、貴院の〇〇という環境は自分に合っていると感じています。
そのため、貴院で研修したい気持ちは強く持っています。
たとえば、
現時点では複数の病院を比較している段階ですが、貴院は非常に志望度の高い病院の一つと考えています。
病院見学では、研修医の先生方が救急外来で主体的に診療に関わっている点に魅力を感じました。
私は初期研修で、救急対応を含めた基本的な診療能力を身につけたいと考えています。
その点で、貴院の研修環境は自分に合っていると感じています。
そのため、貴院で研修したい気持ちは強く持っています。
このように、自分の経験や見学で感じたことに置き換えて使いましょう。
よくある質問
第1志望ではないと落とされますか?
第1志望ではないから必ず落とされる、というわけではありません。
ただし、志望度が低く見える答え方をすると不利になる可能性はあります。
大切なのは、第1志望かどうかだけではなく、その病院で研修したい理由を具体的に伝えることです。
「第1志望群です」は使ってもいいですか?
使ってもよい表現です。
ただし、「第1志望群です」だけで終わると曖昧に聞こえます。
必ず、その病院に魅力を感じている理由を添えましょう。
他院名は言った方がいいですか?
聞かれた場合は答えても構いませんが、重要なのは病院名そのものではありません。
自分がどのような軸で病院を選んでいるかを説明できることが大切です。
順位登録と面接で言った内容が違ってもいいですか?
面接時点と順位登録時点で考えが変わることはあります。
ただし、面接で明らかな嘘をつくのは避けた方がよいです。
最終的な順位は、自分が本当に行きたい順で考えましょう。
まとめ:「第何志望?」は順位より理由が大切
マッチング面接で「当院は第何志望ですか?」と聞かれると、かなり緊張します。
しかし、大切なのは順位の数字だけではありません。
面接官が見ているのは、
- 本当にこの病院で研修したいのか
- 病院について理解しているのか
- 志望理由に一貫性があるのか
- 自分の言葉で説明できるのか
という点です。
第1志望なら、はっきり伝えて構いません。
第2志望以下や迷っている場合でも、無理に嘘をつく必要はありません。
その代わり、
「志望度の高い病院の一つです」
「病院見学で〇〇に魅力を感じました」
「貴院で研修したい気持ちは強く持っています」
のように、前向きに具体的に伝えましょう。
面接では、完璧な答えよりも、一貫性のある答えが大切です。
自分の病院選びの軸、病院見学で感じたこと、初期研修で身につけたい力を整理して、本番に備えましょう。
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