初期研修マッチングを考え始めると、多くの医学生が悩むのが、
「何病院くらい受けるべき?」
「第一志望だけ受けてもいい?」
「安全校は必要?」
「人気病院を受けるなら、どれくらい併願すべき?」
「見学した病院は全部受けた方がいい?」
という問題です。
結論から言うと、初期研修マッチングでは、第一志望だけに絞りすぎず、複数の病院を比較して受験戦略を立てることが大切です。
もちろん、何病院受けるべきかに絶対の正解はありません。
地域、志望病院の人気度、成績、見学状況、面接への自信、将来の志望科などによって変わります。
ただし、何も考えずに、
「第一志望だけ受ける」
「有名病院だけ受ける」
「なんとなく3病院受ける」
「見学したところを全部受ける」
という決め方をすると、後から後悔することがあります。
この記事では、初期研修マッチングで何病院受けるべきか、併願数、安全校、受験戦略の考え方を解説します。
この記事でわかること
- 初期研修マッチングで何病院受けるべきか
- 1病院だけ受けるリスク
- 見学数と出願数の考え方
- 第一志望群・現実志望群・安全校の分け方
- アンマッチを避けるための考え方
- 順位登録との関係
結論:目安は「第一志望群・現実志望群・安全校」を分けて考える
初期研修マッチングでは、単に受験病院数だけを決めるよりも、病院を以下の3つに分けて考えるのがおすすめです。
第一志望群:本当に行きたい病院
現実志望群:自分に合っていて、十分行きたい病院
安全校:アンマッチを避けるために現実的に考える病院
この3つを分けると、受験戦略が立てやすくなります。
たとえば、
第一志望群:1〜2病院
現実志望群:2〜3病院
安全校:1〜2病院
のように考えると、全体で4〜7病院程度になります。
もちろん、これはあくまで目安です。
地域や志望病院によって、もっと少なくてもよい場合もあれば、もう少し多く受けた方が安心な場合もあります。
マッチング対策全体の流れを確認したい方は、医学生のマッチング対策はいつから始めるべき?5年生・6年生別ロードマップも参考にしてください。
1病院だけ受けるのはあり?
第一志望がはっきりしている人ほど、
「この病院しか行きたくない」
「第一志望だけ受ければいいのでは?」
と思うかもしれません。
ただし、1病院だけ受けるのはリスクがあります。
初期研修マッチングでは、自分がその病院を強く希望していても、病院側がどのように順位をつけるかはわかりません。
面接で手応えがあっても、他の受験者との比較で順位が変わることもあります。
そのため、よほど確信がある場合を除いて、第一志望だけに絞るよりも、複数の病院を受ける方が安全です。
特に、
- 人気病院を受ける
- 都市部の病院を受ける
- 見学回数が少ない
- 面接に不安がある
- 成績や提出書類に自信がない
- 絶対にアンマッチを避けたい
という場合は、併願先を準備しておいた方が安心です。
何病院くらい見学するべき?
出願数を考える前に、まず病院見学数を考える必要があります。
おすすめは、最初から出願病院を決めるのではなく、5〜10施設程度を候補として見ておくことです。
もちろん、全てを実際に見学するのが難しい場合もあります。
その場合でも、
- ホームページ
- 研修プログラム
- 説明会
- 先輩の話
- 病院見学
- オンライン説明会
などを組み合わせて、比較対象を作りましょう。
初期研修病院の選び方を整理したい方は、初期研修病院の選び方|後悔しないための5ステップを解説を先に読んでおくと、病院選びの軸が作りやすくなります。
何病院くらい出願するべき?
出願数の目安は、人によって変わります。
ただし、迷った場合は以下のように考えるとよいです。
かなり志望病院が絞れている人:3〜5病院
人気病院も受ける人:5〜7病院
地域や診療科に強いこだわりがある人:4〜8病院
アンマッチがかなり不安な人:安全校を含めて多めに検討
大切なのは、数を増やせば安心というわけではないことです。
出願数を増やしすぎると、
- 履歴書を書く量が増える
- 志望理由が薄くなる
- 面接対策が追いつかない
- 日程調整が大変になる
- どの病院が本命かわからなくなる
という問題もあります。
そのため、受ける病院は多ければ多いほど良いわけではありません。
自分が本当に行きたいと思える病院を中心に、現実的な併願先を組むことが大切です。
第一志望群の考え方
第一志望群は、純粋に「本当に行きたい病院」です。
ここには、多少人気が高くても、自分が納得して受けたい病院を入れてよいです。
第一志望群を決めるときは、
- 自分の病院選びの軸に合っているか
- 病院見学で良い印象があったか
- 志望理由を具体的に話せるか
- 2年間働くイメージができるか
- その病院で成長できると思えるか
を確認しましょう。
病院見学後の印象を整理したい方は、病院見学後の比較方法|初期研修病院を選ぶチェックリストも使いやすいです。
現実志望群の考え方
現実志望群は、第一志望ではないけれど、十分に行きたいと思える病院です。
ここがとても大事です。
初期研修マッチングでは、
「第一志望以外はどこでもいい」
という考え方は危険です。
実際にマッチした場合、その病院で2年間研修することになります。
そのため、現実志望群には、
- 第一志望ではないが納得して行ける
- 自分の病院選びの軸に合っている
- 志望理由を話せる
- 見学で悪くない印象だった
- 研修医として成長できそう
と思える病院を入れましょう。
安全校は必要?
安全校という言葉は少し就活っぽいですが、マッチングでも考え方としては重要です。
ここでいう安全校とは、
「絶対に受かる病院」
という意味ではありません。
自分の志望条件を大きく外さず、現実的にマッチする可能性も考えられる病院という意味です。
ただし、注意点があります。
安全校だからといって、まったく行きたくない病院を順位登録するのはおすすめしません。
マッチングでは、順位登録した病院にマッチする可能性があります。
そのため、安全校も、
「ここなら研修してもよい」
「自分なりに学べることがある」
「2年間やっていけそう」
と思える病院にしましょう。
人気病院だけを受けるのは危険
人気病院だけを受けると、アンマッチのリスクが高くなることがあります。
もちろん、人気病院を受けること自体は悪くありません。
ただし、
- すべて都市部の人気病院
- すべて倍率が高い病院
- すべて同じ地域の有名病院
- すべて自分の実力よりかなり高めの病院
という受け方は、少しリスクがあります。
人気病院を受けるなら、現実志望群や安全校も組み合わせておくのがおすすめです。
マッチングで落ちるパターンを知っておきたい方は、初期研修マッチングで落ちる人の特徴7選|よくある失敗と対策を解説も参考にしてください。
併願先を決めるときのチェックリスト
受験病院を決めるときは、以下を確認しましょう。
- 第一志望だけに偏っていないか
- 人気病院ばかりになっていないか
- 志望理由を具体的に話せるか
- 見学で得た情報があるか
- 本当に行ってもよい病院か
- 地域や通勤面に無理がないか
- 面接日程が重なりすぎないか
- 履歴書作成が間に合うか
- 安全校も含めて考えられているか
受験病院を増やすほど、準備量も増えます。
数だけで安心するのではなく、1病院ごとの準備の質も意識しましょう。
順位登録との関係
出願戦略と順位登録はつながっています。
受験するときは、
「この病院にマッチしてもよいか」
を必ず考えておきましょう。
なぜなら、順位登録で名前を入れた病院にマッチする可能性があるからです。
面接で第何志望かを聞かれたときの答え方も含めて、受験病院ごとの位置づけを整理しておくと安心です。
順位登録の考え方は、マッチング順位登録の考え方|第一希望は本当に第一希望を書いていい?でも詳しく解説しています。
まとめ:受験病院数は「数」より「組み方」が大切
初期研修マッチングで何病院受けるべきかに、絶対の正解はありません。
ただし、第一志望だけに絞りすぎたり、人気病院だけを受けたりするのはリスクがあります。
おすすめは、
第一志望群
現実志望群
安全校
を分けて考えることです。
受験病院数は、3〜7病院程度を目安にしつつ、自分の状況に合わせて調整しましょう。
大切なのは、どの病院にマッチしても納得できるように、病院選びの軸を整理しておくことです。
病院選びや受験戦略を整理したい方は、無料ワークシート一覧から、病院選び自己分析シートやマッチング戦略シートを活用してください。

