「初期研修は大学病院と市中病院、どっちがいいの?」
「市中病院の方が成長できるって本当?」
「大学病院は手技が少ないの?」
「将来の志望科が決まっていない場合はどちらを選ぶべき?」
初期研修病院を選ぶとき、多くの医学生が一度は悩むのが、大学病院と市中病院の違いです。
結論から言うと、大学病院と市中病院のどちらが上、どちらが下という話ではありません。
大切なのは、自分が初期研修で何を重視したいかです。
大学病院にも市中病院にも、それぞれ強みがあります。
この記事では、大学病院と市中病院の違い、それぞれのメリット・デメリット、向いている人の特徴、後悔しない選び方を解説します。
- この記事でわかること
- 結論:大学病院か市中病院かより「自分に合うか」が大切
- 大学病院と市中病院の大きな違い
- 大学病院のメリット
- ① 専門性の高い診療に触れやすい
- ② 希少疾患や複雑な症例を経験できる
- ③ 研究や大学院に興味がある人には向いている
- ④ 医局や専門科とのつながりを作りやすい
- ⑤ 教育体制が整っている病院も多い
- 大学病院のデメリット
- ① common diseaseの経験が少なくなることがある
- ② 手技経験が限られる場合がある
- ③ 研修医の主体性が病院によって異なる
- ④ ローテーションの自由度が低いことがある
- 市中病院のメリット
- ① common diseaseを幅広く経験しやすい
- ② 救急を経験しやすい病院が多い
- ③ 手技を経験しやすいことがある
- ④ 研修医が主体的に動きやすい病院もある
- ⑤ 病院全体の雰囲気が見えやすい
- 市中病院のデメリット
- ① 専門性の高い症例は限られることがある
- ② 研究環境は大学病院より限られることがある
- ③ 教育体制に差がある
- ④ 忙しさが自分に合わない場合がある
- 大学病院が向いている人
- 市中病院が向いている人
- よくある勘違い
- 勘違い① 市中病院の方が必ず成長できる
- 勘違い② 大学病院は忙しくない
- 勘違い③ 大学病院では手技ができない
- 勘違い④ 市中病院ならどこでも救急が強い
- 勘違い⑤ 大学病院か市中病院かだけで決めればいい
- 志望科が決まっていない人はどっちがいい?
- 志望科が決まっている人はどっちがいい?
- 病院見学で確認すべきこと
- 大学病院と市中病院で迷ったときの考え方
- ① 自分が初期研修で重視したいことを整理する
- ② 候補病院を複数見学する
- ③ 見学後に比較する
- ④ 最終的には「本当に行きたい順」で考える
- 病院選びで後悔しないためのチェックリスト
- まとめ:大学病院と市中病院はどちらが正解ではなく、自分に合うかで選ぶ
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この記事でわかること
- 大学病院と市中病院の違い
- 大学病院のメリット・デメリット
- 市中病院のメリット・デメリット
- 大学病院が向いている人
- 市中病院が向いている人
- よくある勘違い
- 後悔しない病院選びの考え方
結論:大学病院か市中病院かより「自分に合うか」が大切
初期研修病院を選ぶときに大切なのは、大学病院か市中病院かではありません。
大切なのは、自分に合う環境かどうかです。
たとえば、
- 専門性の高い診療に触れたい
- 希少疾患を経験したい
- 研究や大学医局とのつながりも考えたい
- 将来の志望科がある程度決まっている
という人は、大学病院が合うかもしれません。
一方で、
- 救急外来で初期対応を経験したい
- common diseaseを幅広く診たい
- 手技を経験したい
- まずは臨床の総合力を身につけたい
という人は、市中病院が合うかもしれません。
ただし、これはあくまで一般的な傾向です。
大学病院でも救急に力を入れている病院はあります。
市中病院でも教育体制が手厚い病院はあります。
そのため、「大学病院だから」「市中病院だから」と決めつけず、病院ごとの特徴を見て判断しましょう。
病院選び全体の流れを先に知りたい方は、初期研修病院の選び方|後悔しないための5ステップを解説も参考にしてください。
大学病院と市中病院の大きな違い
大学病院と市中病院では、初期研修で経験しやすい内容に違いがあります。
大まかに整理すると、以下のようになります。
| 項目 | 大学病院 | 市中病院 |
|---|---|---|
| 症例の特徴 | 専門性が高い、希少疾患も多い | common disease、救急、一般診療が多い |
| 救急 | 病院による | 強い病院が多い傾向 |
| 手技 | 病院・診療科による | 経験しやすい病院が多い傾向 |
| 教育 | 専門医が多い、体系的な教育もある | 実践型、現場で学ぶ機会が多い |
| 研究 | 環境が整っていることが多い | 大学病院より限られることが多い |
| 将来の進路 | 医局・専門診療につながりやすい | 臨床力・総合力を重視しやすい |
| 雰囲気 | 組織が大きい、診療科ごとの色が強い | 病院全体の距離感が近いこともある |
ただし、これはあくまで一般論です。
大学病院でも市中病院のように救急を経験できる病院はあります。
市中病院でも専門診療や教育体制が充実している病院はあります。
最終的には、病院見学で実際の雰囲気を確認することが大切です。
病院見学で何を見るべきか迷う方は、病院見学で見るべきポイント|医学生が確認すべき10項目と質問リストも確認しておくと安心です。
大学病院のメリット
まずは、大学病院で初期研修をするメリットを見ていきます。
① 専門性の高い診療に触れやすい
大学病院の大きな特徴は、専門性の高い診療に触れやすいことです。
大学病院には、各診療科の専門医が多く在籍しています。
そのため、
- 希少疾患
- 複雑な病態
- 高度医療
- 専門的な検査・治療
- 他院から紹介される難治例
に触れる機会があります。
将来の志望科がある程度決まっている人にとっては、その診療科の専門性や雰囲気を知る良い機会になります。
② 希少疾患や複雑な症例を経験できる
大学病院では、市中病院ではあまり見ない希少疾患や複雑な症例を経験できることがあります。
特に、将来的に専門医療へ進みたい人にとっては、大学病院での経験が進路を考える材料になります。
たとえば、
- 膠原病
- 血液疾患
- 小児難病
- 悪性腫瘍
- 移植医療
- 高度な外科手術
- 専門外来
などに関心がある場合、大学病院は魅力的です。
③ 研究や大学院に興味がある人には向いている
研究に興味がある人にとって、大学病院は選択肢に入りやすいです。
大学病院は、臨床だけでなく研究・教育も担っています。
そのため、
- 大学院進学
- 臨床研究
- 学会発表
- 論文執筆
- 医局でのキャリア形成
に関心がある人は、大学病院での初期研修が将来につながる場合があります。
もちろん、初期研修の2年間で本格的に研究をするとは限りません。
しかし、研究に関わる医師や大学院生と近い環境で働けることは、将来を考えるうえで参考になります。
④ 医局や専門科とのつながりを作りやすい
将来的に大学医局への入局を考えている人にとって、大学病院での研修はメリットがあります。
初期研修中から、志望科の先生や医局の雰囲気を知ることができます。
また、
- どのようなキャリアを歩む人が多いか
- 関連病院にはどのような施設があるか
- 専攻医プログラムの雰囲気はどうか
- 研究や留学の選択肢があるか
などを知る機会にもなります。
将来の進路をある程度決めている人にとっては、大学病院での研修がキャリア形成につながることがあります。
⑤ 教育体制が整っている病院も多い
大学病院は教育機関でもあるため、教育体制が整っている病院もあります。
たとえば、
- カンファレンス
- 勉強会
- 専門医による指導
- 症例検討
- 研修医向けレクチャー
などが充実している場合があります。
ただし、教育体制は大学病院だから必ず手厚いとは限りません。
診療科や病院ごとに違いがあります。
病院見学では、実際に研修医がどのような指導を受けているかを確認しましょう。
大学病院のデメリット
次に、大学病院で初期研修をする場合に注意したい点を解説します。
① common diseaseの経験が少なくなることがある
大学病院では、専門性の高い疾患や紹介症例が多い一方で、common diseaseの経験が少なくなることがあります。
初期研修では、将来どの科に進んでも役立つ基本的な診療力を身につけることが重要です。
たとえば、
- 発熱
- 腹痛
- 胸痛
- めまい
- 肺炎
- 尿路感染症
- 心不全
- 糖尿病
- 高血圧
などの一般的な疾患をどれだけ経験できるかは、病院選びで確認したいポイントです。
大学病院を選ぶ場合でも、common diseaseをどの程度経験できるかを見ておきましょう。
② 手技経験が限られる場合がある
大学病院では、診療科によって手技経験が限られる場合があります。
理由としては、
- 専門医や専攻医が多い
- 症例が高度で、初期研修医が担当しにくい
- 手技の役割分担が細かい
- 診療科ごとの方針に差がある
などが考えられます。
もちろん、大学病院でも手技を経験できる病院はあります。
ただし、手技を重視する人は、見学時に必ず確認しておきましょう。
病院見学で聞く質問を準備したい方は、病院見学で聞くべき質問20選|研修医・指導医に聞くべきことを解説も参考にしてください。
③ 研修医の主体性が病院によって異なる
大学病院では、専攻医や上級医、専門医が多く、診療体制が細かく分かれていることがあります。
そのため、研修医がどの程度主体的に診療へ関われるかは、病院や診療科によって差があります。
たとえば、
- 研修医は見学中心なのか
- 担当患者を持てるのか
- 初期対応に関われるのか
- 上級医に相談しながら診療できるのか
- フィードバックを受けられるのか
を確認しましょう。
大学病院だから受け身になるとは限りません。
ただし、自分から学びにいく姿勢が必要な場面は多いかもしれません。
④ ローテーションの自由度が低いことがある
大学病院では、研修プログラムがある程度決まっていて、ローテーションの自由度が限られる場合があります。
特に、人気診療科や関連病院での研修枠が限られている場合は、自分の希望通りに回れないこともあります。
志望科が決まっている人は、
- 志望科をどれくらい回れるか
- 関連病院での研修はあるか
- 選択期間の自由度はどれくらいか
- 救急や地域医療の研修はどのように組まれているか
を確認しておきましょう。
市中病院のメリット
次に、市中病院で初期研修をするメリットを見ていきます。
① common diseaseを幅広く経験しやすい
市中病院の大きなメリットは、common diseaseを幅広く経験しやすいことです。
市中病院は地域医療の中心として、日常診療でよく出会う疾患を多く診ています。
たとえば、
- 肺炎
- 心不全
- 脳梗塞
- 尿路感染症
- 胆嚢炎
- 虫垂炎
- 糖尿病
- 高血圧
- 外傷
- 発熱
- 腹痛
- 胸痛
など、初期研修で身につけたい基本的な診療経験を積みやすい場合があります。
将来の診療科が決まっていない人にとっても、幅広く診られる環境は魅力です。
② 救急を経験しやすい病院が多い
市中病院では、救急外来で研修医が初期対応に関わる機会が多い病院があります。
救急は、初期研修で臨床力を伸ばしやすい場です。
たとえば、
- 初診患者への対応
- バイタル評価
- 鑑別診断
- 検査の組み立て
- 上級医への相談
- 入院適応の判断
- 多職種との連携
など、医師としての基本動作を学べます。
ただし、市中病院ならどこでも救急が強いわけではありません。
救急車台数だけでなく、研修医がどのように関わるかを確認しましょう。
③ 手技を経験しやすいことがある
市中病院では、研修医が手技を経験しやすい病院もあります。
たとえば、
- 採血
- ルート確保
- 動脈採血
- 縫合
- 腰椎穿刺
- 胸腔穿刺
- 腹腔穿刺
- 気管挿管
- 中心静脈カテーテル
などです。
手技を重視する人にとっては、市中病院は魅力的に見えるかもしれません。
ただし、手技は数だけでなく、安全に学べる環境があるかが大切です。
上級医の指導があるか、適切なフィードバックがあるかも確認しましょう。
④ 研修医が主体的に動きやすい病院もある
市中病院では、研修医が比較的主体的に動ける病院もあります。
もちろん病院によりますが、患者さんとの距離が近く、初期対応から入院後の管理まで関わりやすい環境もあります。
主体的に動ける環境では、
- 自分で考える力
- 報告・相談の力
- 診療の流れを組み立てる力
- 患者さんと向き合う力
- チーム医療の感覚
を身につけやすいです。
「まずは臨床の基礎力をつけたい」という人には合いやすいでしょう。
⑤ 病院全体の雰囲気が見えやすい
市中病院は、大学病院に比べて病院全体の規模がコンパクトなことがあります。
そのため、診療科同士の距離が近く、研修医同士や指導医との距離感が見えやすい場合があります。
病院によっては、
- 研修医同士の仲が良い
- 指導医に相談しやすい
- 他職種との距離が近い
- 病院全体で研修医を育てる雰囲気がある
ということもあります。
雰囲気を重視する人は、病院見学で研修医の表情や会話のしやすさをよく見ておきましょう。
市中病院のデメリット
市中病院にも注意点があります。
① 専門性の高い症例は限られることがある
市中病院では、大学病院に比べて希少疾患や高度専門医療に触れる機会が限られることがあります。
もちろん、市中病院でも専門性の高い診療を行っている病院はあります。
ただし、将来的にかなり専門性の高い診療科へ進みたい場合は、大学病院や専門施設とのつながりも考える必要があります。
志望科が明確な人は、その診療科の研修環境や進路実績を確認しましょう。
② 研究環境は大学病院より限られることがある
市中病院では、大学病院に比べて研究環境が限られる場合があります。
学会発表や症例報告の機会がある病院もありますが、基礎研究や大規模な臨床研究に関わる機会は大学病院より少ないことがあります。
研究や大学院進学を強く考えている人は、
- 学会発表の機会があるか
- 症例報告を指導してもらえるか
- 大学との連携があるか
- 研修後の進路として大学医局に進む人がいるか
を確認しておくとよいです。
③ 教育体制に差がある
市中病院は、病院ごとの差が大きいです。
教育体制が非常に手厚い病院もあれば、現場で学ぶ比重が大きい病院もあります。
そのため、
- 指導医に相談しやすいか
- フィードバックがあるか
- 勉強会やカンファレンスがあるか
- 研修医が放置されていないか
- 忙しさと教育のバランスが取れているか
を確認することが大切です。
市中病院だから教育が弱いわけではありません。
ただし、病院による差があるため、見学で確認しましょう。
④ 忙しさが自分に合わない場合がある
市中病院では、救急や病棟業務が忙しい病院もあります。
忙しい環境は成長につながる一方で、自分に合わないと疲弊してしまうこともあります。
確認したいのは、
- 当直回数
- 当直明けの勤務
- 研修医の人数
- 上級医のバックアップ
- 休日や休息の取りやすさ
- 忙しい時期の雰囲気
です。
忙しい病院が悪いわけではありません。
大切なのは、自分がその忙しさの中で2年間学び続けられるかです。
大学病院が向いている人
大学病院が向いているのは、以下のような人です。
- 将来の志望科がある程度決まっている
- 専門性の高い診療に興味がある
- 希少疾患を学びたい
- 研究や大学院に興味がある
- 大学医局とのつながりを考えている
- 専門医の診療を近くで見たい
- アカデミックな環境が好き
- 将来的に大学病院で働く可能性がある
特に、志望科が決まっていて、その科の専門性を早めに知りたい人には大学病院が合うことがあります。
ただし、大学病院を選ぶ場合でも、初期研修で基本的な臨床経験をどれくらい積めるかは必ず確認しましょう。
市中病院が向いている人
市中病院が向いているのは、以下のような人です。
- 救急をしっかり経験したい
- common diseaseを幅広く診たい
- 手技を経験したい
- まずは臨床の総合力を身につけたい
- 将来の志望科がまだ決まっていない
- 初期対応力を鍛えたい
- 研修医が主体的に動ける環境がよい
- 実践的な臨床経験を重視したい
特に、将来の診療科がまだ決まっていない人は、幅広い疾患を経験できる環境が合うことがあります。
ただし、市中病院でも病院によって教育体制や救急の強さは大きく違います。
必ず見学して、自分に合うか確認しましょう。
よくある勘違い
大学病院と市中病院を比べるときには、いくつかの勘違いがあります。
勘違い① 市中病院の方が必ず成長できる
「市中病院の方が成長できる」と言われることがあります。
たしかに、市中病院では救急や手技、common diseaseを経験しやすい病院もあります。
しかし、市中病院なら必ず成長できるわけではありません。
成長できるかどうかは、
- 研修医が主体的に関われるか
- 上級医のバックアップがあるか
- フィードバックがあるか
- 自分の学び方に合っているか
- 研修医が放置されていないか
によって変わります。
市中病院という名前だけで判断しないようにしましょう。
勘違い② 大学病院は忙しくない
「大学病院は市中病院より楽」と言われることもあります。
しかし、これも病院や診療科によります。
大学病院でも、忙しい診療科やローテーションはあります。
また、大学病院では症例が複雑で、調べることが多い場合もあります。
忙しさの種類が違うだけで、大学病院だから楽とは限りません。
勘違い③ 大学病院では手技ができない
大学病院では手技が少ないと言われることがあります。
たしかに、病院や診療科によっては手技経験が限られることがあります。
しかし、大学病院でも救急や集中治療、麻酔科などで手技を経験できる場合もあります。
大切なのは、実際に研修医がどの手技をどれくらい経験しているかを確認することです。
勘違い④ 市中病院ならどこでも救急が強い
市中病院だからといって、どこでも救急が強いわけではありません。
救急車台数が多い病院もあれば、救急の受け入れが限定的な病院もあります。
また、救急車台数が多くても、研修医がどの程度関われるかは病院によって違います。
救急を重視するなら、
- 救急車台数
- ウォークイン患者数
- 研修医の役割
- 上級医のバックアップ
- 当直体制
- フィードバックの有無
を確認しましょう。
勘違い⑤ 大学病院か市中病院かだけで決めればいい
大学病院か市中病院かは、病院選びの一つの要素です。
しかし、それだけで決めるのは危険です。
同じ大学病院でも、病院によって研修内容は違います。
同じ市中病院でも、教育体制や救急の強さは違います。
大切なのは、大学病院か市中病院かではなく、その病院が自分の軸に合っているかです。
自分の軸がまだ曖昧な方は、医学生の自己分析のやり方|マッチングで使える病院選びの軸を作る方法で整理しておくのがおすすめです。
志望科が決まっていない人はどっちがいい?
志望科が決まっていない人は、幅広く経験できる病院を選ぶのがおすすめです。
その意味では、市中病院が合う人も多いです。
市中病院では、common diseaseや救急を通して、内科系・外科系を問わず基本的な臨床力を学びやすい場合があります。
ただし、大学病院でも複数の診療科をじっくり見られるメリットがあります。
診療科未定の人は、以下を確認しましょう。
- 幅広い診療科を回れるか
- 救急や総合診療を経験できるか
- 進路相談がしやすいか
- 研修修了後の進路が多様か
- 志望科が変わっても対応しやすいか
診療科が決まっていないからといって、病院選びができないわけではありません。
むしろ、初期研修で幅広く経験しながら考えることもできます。
志望科が決まっている人はどっちがいい?
志望科がある程度決まっている人は、その診療科との相性を考えましょう。
大学病院が向いている場合もあれば、市中病院が向いている場合もあります。
たとえば、専門性や研究、医局とのつながりを重視するなら大学病院が合うかもしれません。
一方で、救急対応やcommon diseaseをしっかり経験してから専門に進みたいなら、市中病院が合うこともあります。
確認したいのは、
- 志望科をどれくらい回れるか
- 志望科の指導医はどのような先生か
- 専攻医プログラムとのつながりはあるか
- 研修修了後にその科へ進んだ先輩はいるか
- 大学医局との関係はどうか
- 関連病院や進路の選択肢はどうか
です。
志望科が決まっている人ほど、初期研修後の進路も意識して病院を見ましょう。
病院見学で確認すべきこと
大学病院と市中病院の違いは、実際に見学しないとわからない部分が多いです。
病院見学では、以下を確認しましょう。
- 研修医がどの程度主体的に診療しているか
- 救急外来での研修医の役割
- 手技経験
- 指導医との距離感
- フィードバックの有無
- 研修医同士の雰囲気
- 当直中のバックアップ体制
- 志望科との相性
- 研修修了後の進路
- 自分が2年間働く姿を想像できるか
見学後は、必ずメモを残しましょう。
大学病院と市中病院を比較するときは、印象だけでなく、見学内容を整理することが大切です。
病院ごとの違いを整理したい方は、病院見学後の比較方法|初期研修病院を選ぶチェックリストも活用してください。
大学病院と市中病院で迷ったときの考え方
大学病院と市中病院で迷ったら、次の順番で考えるのがおすすめです。
① 自分が初期研修で重視したいことを整理する
まずは、自分が初期研修で何を重視したいかを考えましょう。
たとえば、
- 救急
- 手技
- 教育
- 専門性
- 研究
- 人間関係
- QOL
- 将来の進路
などです。
ここが整理できていないと、大学病院と市中病院の比較ができません。
② 候補病院を複数見学する
大学病院と市中病院で迷っているなら、両方見学しましょう。
実際に見てみると、
「思ったより大学病院の雰囲気が合いそう」
「市中病院の救急の雰囲気が自分に合っていた」
「市中病院の方がいいと思っていたけれど、大学病院の教育体制に惹かれた」
ということがあります。
頭の中だけで決めず、現場を見ることが大切です。
病院見学の時期で迷っている方は、病院見学はいつから始める?医学生の学年別スケジュールを解説も参考にしてください。
③ 見学後に比較する
見学後は、大学病院と市中病院を比較しましょう。
比較するときは、次の項目で整理するとわかりやすいです。
- 救急
- 手技
- 教育体制
- 研修医の雰囲気
- 指導医との距離感
- 志望科との相性
- 当直・働き方
- 研修修了後の進路
- 2年間働くイメージ
点数化してもよいですが、点数だけで決める必要はありません。
最後は、自分が2年間働く姿を想像できるかが大切です。
④ 最終的には「本当に行きたい順」で考える
マッチングの順位登録では、基本的に本当に行きたい順に並べることが大切です。
大学病院だから上、市中病院だから下、という決め方ではありません。
自分が本当に研修したい病院を上位に書きましょう。
順位登録で迷う方は、マッチング順位登録の考え方|後悔しないための決め方を解説も確認しておきましょう。
病院選びで後悔しないためのチェックリスト
大学病院と市中病院で迷ったら、以下を確認しましょう。
- 大学病院と市中病院の違いを理解した
- 自分が初期研修で重視したいことを整理した
- 救急・手技・教育・専門性の優先順位を考えた
- 大学病院を少なくとも1つ見学した
- 市中病院を少なくとも1つ見学した
- 見学後にメモを残した
- 研修医の雰囲気を確認した
- 指導医との距離感を確認した
- 救急外来での研修医の役割を確認した
- 志望科との相性を考えた
- 研修修了後の進路を確認した
- 自分が2年間働くイメージを持てる
チェックが少ない場合は、まだ比較材料が足りないかもしれません。
焦って決める前に、見学や自己分析を通して整理しましょう。
病院選びで後悔しやすいパターンを知っておきたい方は、病院選びで後悔する人の特徴5選|初期研修病院選びで失敗しないためにも参考にしてください。
まとめ:大学病院と市中病院はどちらが正解ではなく、自分に合うかで選ぶ
大学病院と市中病院は、どちらが上というものではありません。
大学病院には、
- 専門性の高い診療に触れやすい
- 希少疾患を経験できる
- 研究や大学院につながりやすい
- 医局とのつながりを作りやすい
というメリットがあります。
一方で、市中病院には、
- common diseaseを幅広く経験しやすい
- 救急を経験しやすい
- 手技を経験しやすい
- 研修医が主体的に動きやすい
というメリットがあります。
ただし、これらはあくまで一般的な傾向です。
大学病院でも救急が強い病院はあります。
市中病院でも教育体制が手厚い病院はあります。
大切なのは、大学病院か市中病院かではなく、その病院が自分に合っているかです。
病院選びで迷ったら、
- 自分が初期研修で重視したいことを整理する
- 大学病院と市中病院をそれぞれ見学する
- 見学後に比較する
- 本当に行きたい順で考える
という流れで進めましょう。
最後に迷ったら、
「自分はこの病院で2年間働く姿を想像できるか?」
を考えてみてください。
その答えが、後悔しない病院選びにつながります。
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